【ご相談内容】
マンションの管理費などの滞納についてです。とある部屋の方が管理費や修繕積立金などを滞納しており困っているのですが、最近めっきり、その方の姿は見かけることはなく、息子さんと思しき方が部屋を出入りしている様子です。息子さんに滞納分の請求をしても良いのでしょうか?
Q 管理費の滞納がある。所有者の息子さんに請求をしても良いのか?というご相談です
A 息子さんに話しかけて、滞納分について相談をするという点においては問題ないと思います。「そうだったんですね~」と息子さんが支払ってくれるのであればありがたいですね。ただ、現在の本当の所有者はだれか?と、法的な観点から調査しておいた方がよいですね。
Q 法的な観点からの調査とは?
A 登記簿上の名義人が存命かどうかです。区分所有者名簿の名義人ではないですよ。
息子さんと思しき方にそれとなく聞いてみるという方法もありますが、プライベートに踏み込みづらい以上、得られる情報が不十分な場合もあります。その方が存命であれば法的にはその方に請求することになるでしょう。息子さんらしき人が出しているからといって、その方が本当の名義人とは限りません。例えば、親が施設に入っていて、単に部屋の掃除や換気、ポストの郵便物確認に来ているだけという場合もあります。
登記簿上の名義人がすでに他界されている場合、じゃぁ、このマンションの区分所有権を相続した人は誰?ということが問題になってきます。やはり、単に息子さんらしき人物が出入りしているからと言って、その方が区分所有者じゃないこともある。息子さんが法的にここの所有権を相続しているというのであれば、後は単に登記簿の名義変更をしていないだけのことなので、正式に息子さんあてに請求をしても良い。
Q では、息子さんが相続していないのに、ここに出入りしている場合とは?
A 例えば他に兄弟姉妹がいて、遺産分割協議をして、他の兄弟が相続した。ただ、何かしらの事情があって、よく姿を見かけるこの方に住んでもらってる、或いは、住まわせているというパターンです。この場合、このよくみかける息子さんはあくまでこの部屋の賃借人でしかないので、組合としては請求の相手方では無い。他のご兄弟が正式な所有者になりますから、その方の所在を調べたうえで、請求をしていくことになる。
Q よく見かけるからという理由で請求して良い、という単純な話では無いんですね?
A あくまで事実上の問題として話を持ち掛けることは問題ありませんが、法的には適切ではない請求である可能性はあります。
よく郵便受けを覗いているお子さんがいたケースで、管理組合側が声をかけたところ、実は誰もその部屋を相続はしていなかった、つまりお子さんたちは全員相続放棄をしていた。ただ、郵便物は気になるので郵便受けを覗いていたところを管理組合がたびたび見かけていた・・・といったケースがありました。この場合、所有者が法的に不存在ということになりますから、急いで相続財産清算人の選任申し立てに動いた、というケースがありました。
