セクハラ・パワハラ問題への歯止め!?

【ご相談内容】

私は、会社の人事部にいます。会社の中で女性従業員に対して、「結婚しないの?」「子作りの予定は?」なんて質問するのは“セクハラだ!”と言われかねない昨今ですが、会社としては、業務体制・人員配置をきちっとするためには、やはり聞いておいた方がよいと思うのです。どうすれば“セクハラだ!“と言われないで済むのでしょうか?

A 端的に、なぜそのようなことを聞くのかという必要性や、質問することによってその対象者も含めてどのような業務上のメリットがあるのか、という点を説明するべきでしょう。ここで1点、頭に入れておきたい点があります。

Q どういう点でしょうか?

A 【セクハラ】に該当するかどうかという問題は、まずはその受け手 ( その多くは女性従業員 ) にとって「その人の意に反する」性的言動であるか否かが出発点になります。【パワハラ】も考え方は同じです。

その人が“ 今の発言は嫌だな~不快だな~それってセクハラだよ~ ”って思ったかどうかが重要なのです。

このこと自体は当たり前と言えば当たり前なのですが、ただ、この点ばかりが強調されて一人歩きしてしまうと、厄介な問題が出てくるのです。

Q その人が “ セクハラだ!” と思えば、直ちに【セクハラ】になっちゃいますもんね!?

A ズバリ、おっしゃるとおりです。その人の受取り方・受け止め方一つで、あらゆる言動が、すぐに【セクハラ】などの問題に発展してしまう危険性を孕んでいるのです。

忘れてはイケナイ重要な点は、法的にセクハラ】と言えるためには、“  常識的に考えて、その時、その状況において、そのような発言があれば、大概の女性がセクハラと受け取ってしまうよね ” と思うレベルの言動でなければならないということです ( 女性ではなく、男性が基準となる場面もあるでしょう) 。

簡単に言うと、その人がどんなに “ 今のはセクハラ発言だ! ”と思っても、時と場合によっては、法律上はセクハラ】としての評価を受けない場合だってある、ということなんですね。

Q それは【パワハラ】についても同じですね?

A そうです。その発言の内容、発言者と被害者の立場などの関係性、年齢、当該言動の行われた場所、その言動の反復・継続性の有無、被害者の対応等々、、、さまざまな事情を総合的に考慮した上で、法律的に見て “ 不適法だ ” と判断されて初めて慰謝料の話になっていきます。

だからこそ、会社としては、その質問をしなければイケナイ理由というのをしっかりと説明することが後々のトラブルを防ぐためには重要だし、従業員側もその点を理解した上で質問には協力してあげなければならない場合もあるのです。

文責 弁護士 和田拓郎

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