仲良くシェアすれば良い…わけでもないですね!(詐欺)

【ご相談内容】

友達とファミレスをよく利用するのですが、ドリンクバーってありますよね?そのドリンクバーを「一つ」だけ注文して、後はみんなで、めいめいに好きな飲み物を注文できれば良いのになぁと思うことがあります。コップを使い回しして…。やっぱり、「一人一つ」注文しなきゃいけないんですよね?

A お店側の商売感覚からしても、お客の購買感覚からしても、「一人一つ」注文することが予定されているんじゃないでしょうか!?バイキング形式の場面を想定するとわかりやすいかもしれません。

Q といいますと?

A 要するに、「ドリンクバー」っていうのは、飲み放題をすることが出来る権利、「バイキング」っていうのは、食べ放題をすることが出来る権利です。お客は、お金(飲食代として)を払って、その権利をお店から購入していることになるわけです。「ドリンクバー」とか「バイキング」という商品名がついた飲み物や食べ物を購入しているわけではないですよね!?

Q 町中で「焼き肉バイキング」とか「ケーキバイキング」なんてのを見かけますよね?それが「一人一つ」注文とどう関係してくるんですか?

A 家族連れで行った場合、「お子様は半額」とか「乳児は無料」なんてメニューに書かれているのを見かけませんか?裏返して言えば、“お一人様必ずバイキングという食べ放題の権利を買ってもらいます。ただし、お子さんはそんなにたくさん食べられないし、赤ん坊は何も食べられないから、価格を調整します”ということを意味している。大人も子供も同じ金額では損をするというお客側の気持ちと、とりあえずは一人一つ注文してもらいたいというお店側の希望とが合致した結果として、そこに契約が成立しているのです。

Q ドリンクバーにも、「バイキング」と同じ事が言えるわけですね?もし、人数分の「ドリンクバー」を注文するわけではなく、一つのコップだけを使って、いろんなジュースを友達と飲み回ししたらどういう問題が生じますか?

A 法律的には詐欺罪が成立する可能性があります。ドリンクバーという有料のサービスを利用したにもかかわらず、そのお金を支払わなかった、料金を踏み倒したということで、詐欺という評価を受けるのです。

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