要チェック!~空き家問題と相続~

先日、空き家対策法(空家等対策の推進に関する特別措置法)が全面施行されましたhome78

要は、いわゆる「空き家」の持ち主は、《今後、その家をどうするのか?壊すのか、売るのか、有効活用するのか》という選択を迫られることになり、「空き家」の中でも特にヒドイ状態の空き家については、市町村から、強制的に状態改善を命じられたり、固定資産税減免の恩恵の対象から外されたりすることになります。

さて、この世の中の流れと相続問題についてpeople18

例えば田舎育ちの兄弟2人がいて、兄は若い頃から上京して東京で本拠を構えているurban。 他方、弟は田舎に残っているけれど、高齢のために介護施設に入居しており、親が遺した家には誰も住んでいないという状況。家は、未だ親名義のまま・・・。←よくあるパターンです。

これが「空き家」となると、この家屋をどうにかしないといけない。じゃないと、“行政機関や不動産業者などとの関わり”という煩わしさが出てくるからusers7

となれば、できれば「空き家」を持ちたくない。東京で長年生活している兄にしてみれば、田舎の自宅にあまり未練はないから。他方、田舎の介護施設で生活する弟にしても、介護施設が快適すぎて、わざわざ自宅に帰るメリットが無いから2425

とはいっても、兄弟の一方がその家屋を第三者に売ろうにも、遺産分割問題が解決していない。しかし、お互い高齢で、一方は東京、一方は田舎暮らしだから、兄弟間の交渉をする気力も体力も無い。

ここまで来るとおわかりのように、相続問題において、“ とりあえず親の預金問題は早々と解決させたけど、家の問題は面倒だからそのまま放置しておく ” という、よくありがちなパターンは、今後は、結局回り回って、以前よりももっと面倒な状況に陥る可能性が出てきますarrow138

早め早めの対策がお薦め!

文責:弁護士 和田拓郎

PAGETOP