厳密には、独禁法ではなく、酒税法改正の動きの話ですが…。
4月半ば、小売業者がお酒を著しく安い価格で売る【廉価販売】方法を規制しよう!という動きが出ましたね。
独禁法の分野で言うところの【不当廉売】です。
その理由は、“ 個人酒店が潰れないようにするため ”、とのことです。
お酒の流通・小売市場においては、現在、皆さんもご存知の小売大手2社の巨大スーパーマーケットを筆頭に、お酒の販売数量ベースで、全体の約40%のシェアを占めています。ひとえに、いわゆる規制緩和による影響です。
お酒メーカーにとっては、ある意味、巨大スーパーは脅威です。他方、巨大スーパーにしてみれば、その圧倒的シェアを背景に、できるだけ安く安く売ろうとすることが可能となるのです。
とはいえ、お酒の値段が安ければ安いほど、当然、利益も出にくいですよね・・・。ここがミソ。
今回の酒税法改正の動き、一見すると、個人酒店にメリットがあるかのように受け取ることができますが、
巨大スーパーにしてみれば、一方で、これまでの規制緩和策により、お酒メーカーに対する圧倒的交渉力を身につけることができたという恩恵を受け、他方、今回の規制強化の流れによって、“ 今までのように苦労してまで激安販売をしなくていいよ ”“ ちゃんと利益挙げてイイよ ”と、国からお墨付きを貰うような形なのではないのかな??
つまり二度オイシイ・・・。
考えすぎかも知れません(笑)