もうそろそろコピペはやめよう!~著作権の話~

【ご相談内容】

大学生です。大学の卒論を書くのに、先生達からは「コピペするなよ」と口酸っぱく言われています。正直、何十枚のレポートを書くのは面倒だし、コピペが楽なのですが、ナゼ、コピペをしたらダメなのでしょうか?

Q 他の人が書いた論文や図表を、パソコンを使ってコピーして、自分のレポートにそのままペースト=貼付ける(反映させる)作業をコピペといいますけど、コピペはなぜだめなのか?という相談ですね。

A 単純に言えば、コピペした中身のその多くが、参考の元になった論文などの作成者の著作権という権利を侵害しているから。

Q 著作権というのはCDや映画などでよく聞く言葉ですね?

A そう。音楽でも映画でもその作曲家や脚本家が頑張って作り上げた作品 ( 著作物 ) を無断で利用してはイケナイ。元々の作成者から「使ってもイイよ」と許可をとるか、対価を払うなどによって、その作品を作り上げた努力というのを認めてあげなければならない。コピペは、そのような対応をしていないから問題なんです。

Q でも、他の人の様々な論文を参考にするとしても、それぞれから許可を取るなんて難しいですよね?

A そうですね。場合によっては、とても偉大な教授の論文とかを参考にしたくても、到底許可なんて得られない。

というか、そもそも、その有名な教授にどうやってコンタクトを取り、どうやって使用許可を取ればいいのかなんてわからない。でも、そういうときの為の救済策があるんです。

Q どういう救済策ですか?

A 端的に言えば、使いたい、コピペしたい教授の論文の言葉をカギ括弧をしてわかるように記載すれば良いんです。

例えば経済学部生が【貧富の差】をテーマにした論文を書くとする。「私は〇〇とおもう。この点、世界的に有名なトマピケティは《××と考える》と指摘しているが、私はそれが妥当とは思わない・・・。」。

要は、“この《 》の部分は、自分の言葉ではありません。外からパクリました ” と正々堂々申告すれば良いのです。その上で、ちゃんと出典元、つまり、このトマピケティの言葉は “「21世紀の資本」という論文の中の何頁に記載されている ” と示せば良い。

Q なるほど。コピペの問題というのは、いかにも“自分が書いた文章です”、“自分の言葉です”とウソをついている点が問題なのですね?

A そう。学生さんに向かって敢えて言うならば、ちゃんと「ネタバレ」させなさい!ということ。そして、自分の言葉ではないということをはっきりと自覚しなさいということですね。

PAGETOP