【ご相談内容】
会社のホームページを、今っぽく親しみやすい見た目に変えようと思っています。で、ネット上でよくみつける【著作権フリーの写真やイラスト】、これって本当にフリーでそのまま利用しても大丈夫でしょうか?
Q インターネット上でよく見たりよく聞く「著作権フリー」という言葉。その著作権フリーの文句が謳われている写真やイラストなどの素材を利用していいのか?というご相談ですね
A 結論からいうと、控えたほうが良いのではないでしょうか。見た目を楽しく明るくしたいという時に写真やイラストなどを添えたい、ただ、そのネタがない。ということでネット上から探してくるということは、あるある話だとは思います。たいていそういう時って、キーワード検索で「著作権フリー 花 写真」などのように入力して、とあるサイトに進んでいくと思いますが、そもそも著作権者(通常は作品の制作者)が著作権フリーと言っているのか確証がとれないことが多いですね。` 著作権フリーの素材を集めてみました ‘ みたいなサイトにたどり着くこともあるでしょうが、フリーと言っているのは果たして誰なんだ!?という肝心なところが不明なわけです。
Q 本当に著作権フリーかどうかを確かめる方法ってありますか?
A 実はそこが難問。著作権者のホームページから探し出すのであれば、当然、その写真やイラストなどの出所がわかった状態なので、苦労はしません。作品の利用方法についての説明があるでしょうから。むしろたいていの場合は出所がわからないから、実はその著作物には利用条件があったとか、利用金額があったとか確認をどこですればいいのかがわからない。せめて著作者名などが明らかになっていれば助かりますが、あまり期待できない。
著作物によっては、【こういう利用の仕方であればタダでいいですよ。別のこういう利用の仕方の場合には料金発生しますよ】【商用目的での掲載は有料】といったことを著作権者が定めている場合もあるので、そのような確認が取れない以上は、自社で用いるのは止めておいた方がよい。
Q そういう場合は自社で何か楽しいイラストを考えるか、或いは外部発注ですかね?
A それが無難ですね。で、あまり巷で目に触れる機会はほとんどないのですが、【自由利用マーク】というのがあります。
Q 「自由利用マーク」とは?
A 文化庁が定めたものですが、著作物って一方で著作権者の権利を守るべきだけど、他方でいろんな人に知れ渡って欲しいというものでもある。ググってみてください。文化庁が準備した自由利用マークはシンプルに3つだけですからすぐ印象には残るでしょう。①「プリントアウト・コピー・無料配布」OKマーク 、②「障害者のための非営利目的利用」OKマーク 、③「学校教育のための非営利目的利用」OKマークです。
Q 万が一、著作権フリーの素材じゃないものを利用していたら?
A 著作権者から、利用の差止と、違約金等の損害賠償請求が書面で届くでしょうね。
権利侵害行為ですので、平時の利用料・通常の対価を払うだけで済むという問題ではなく、+アルファの金額が請求されるでしょう。万引きで、1000円の商品を盗んだ後に、店員にばれてしまった・・・でも1000円支払いますから許してください、が通用しないのと一緒ですね。
