最高裁は、JASRACは音楽著作権管理事業に関するマーケットにおいてライバル業者の新規参入を困難にしているとして、独禁法違反だ!と述べました。
自由競争社会において、ライバル業者との熾烈な競争を勝ち抜いた結果、その市場(マーケット)の圧倒的シェアを確保するに至っただけでは、独禁法違反とはなりません。
重要なのは、その“競争の仕方・方法”です。早い話、卑怯な方法で競争を勝ち抜いた結果、市場を独占をしたのであれば、それは独禁法違反となるのです。
今回問題となったのは、JASRACが、ライバル業者の新規参入を認める制度ができる以前の遙か昔から行ってきた「音楽使用料の包括徴収」方法。
あえてわかりやすくザックリ言いますと、【経費削減がつとに求められていた放送業界の本音や、JASRAC自身が圧倒的多数の音楽著作権を管理している現状を逆手にとって、『ウチの音楽を何曲使っても一定額だよ。追加費用はかからないよ』という包括徴収契約を、長年にわたって見直してこなかったこと】(=競争の仕方)が、イヤラシイと判断されたのです。
もちろん、最高裁はこんな強烈な表現はしていませんよ(笑)