ラジオ相談

407598_117162171735919_1849933692_n

本稿は、ラジオリスナーの皆様へ、わかりやすく法律問題を解説した放送内容を書き起こしたものですので、性質上、言葉の引用に正確性を欠く部分もありますこと、ご了承下さい。
  • お婆ちゃんがお孫さんの保護者?(親権者)

    2015年7月15日

    【ご相談内容】

    私には、今年30歳になる娘がおり、バツイチです。そして5歳になる孫がおります。娘は、その5歳になる息子(私にとっては孫)を私に預けたまま、蒸発してしまいました。親がいなくなってしまった孫がとても不憫でなりません。私の方で孫を育てていくわけですが、何か法律的にしておかなければならないことがあったら教えて下さい。

     

    Q 何か法律的にやっておかなければイケナイ事ってありますか?

    A 少なくとも①「親権喪失の手続」②「後見人選任手続」をやっておくべきです。

    Q まず①「親権喪失の手続」とは何ですか?

    A 母親は確かにその子のお母さんであるけれども、法的に親として相応しくないということを認めて貰う手続。

    Q なぜ、そのような手続が必要なのですか?

    A 子どもがどこに住み、どのような教育を受け、どのようにお金を使っていくかということは、親権者が決めます。

    もし、今のままだと、その失踪しちゃった母親に親権がある以上、お婆ちゃんが孫に対して良かれと思ってやったことを、イキナリ、母親が出現して、“親権者の私の相談無しに勝手に決めるな”なんてことを言われかねないのです。

    だから、“あなたはもう親権者ではない、お婆ちゃんが孫に対してやることに対して口出しするな!”という対抗策を採っておく必要があります。

    Q 母親が親権者でなくなるということは、お婆ちゃんが親権者になるのですか?

    A それが②「後見人選任手続」というものになります。母親が親権者、つまり子どもに関する決定権限が無いとなると、そのままでは、誰も、その子(今回のお孫さん)に関して将来を決めることができなくなってしまいます。そこで、お婆ちゃんが、私が法律的に保護者になるということを裁判所に認めて貰うために、後見人になるということの手続をする必要がでてくるのです。

    判断能力が曖昧な人の法律上の保護者というのが「後見人」といわれる人です。判断能力が曖昧なのは高齢のご老人達に限らず、小さい子どもも同じですね。その小さいお子さんを法律的に保護しようというのも、これまた「後見制度」の一つです。

     

     

PAGETOP